福山哲郎・参議院副議長は、来賓として登壇した国連大学学長(国連事務次長)チリツィ・マルワラおよび国連中国常駐調整官シッダールタ・チャタジーに敬意を表し、今月10月に南アフリカで開催されたG20国会議長会議の議論を踏まえ、各国が「法の支配」と現在の国際情勢に強い危機感を共有していると報告した。さらに、過去10年の国際環境の急激な変化に触れつつ、日本が「自由で開かれた国際秩序」の堅持・強化へ力を尽くす決意を表明。ASEANやAPECの会期、要人来日のタイミングにも言及し、こうした会合が日本の国際的責務を果たす上で重要な役割を担うと強調した。
レポーター:井門孝紀
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発言全文
ありがとうございます。現在、参議院で副議長を務めている福山哲郎である。
本日はチリツィ・マルワラ国連事務次長、そしてシッダールタ・チャタジー国連中国常駐調整官をお迎えして、この会が開かれることを心からお祝い申し上げる。敬意を表する。
実は私、この10月、マルワラさんの出身国である、南アフリカに行ってきました。G20の国会議長会議に出席してきた。各国とも法の支配等、現在の国際情勢について強い危機感を持っており、非常に有意義な議論を重ねてきた。
また、シッダールタ・チャタジー調整官は、パン・ギムン元事務総長の娘婿と伺っている。私は与党時代、パン・ギムン事務総長と4度ほど会談をさせていただいたが、その時代に比べると国連の環境は様変わりしている。この10年の間の国際情勢の変化はあまりにも急で、将来的にも非常に懸念が多い状況になっていると考えている。
今日お二人をお迎えして、このような場で議論できることをとてもうれしく思う。日本はご案内のとおり、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の堅持・強化のために力を尽くしていきたいと考えている。まさに今日この日がASEAN、APEC、そして今頃おそらくトランプ大統領が日本に到着している頃だと思うが、日本が国際社会の中で一定の責任を果たしていけるように、そのためにも今日のような会議が非常に重要な役割を果たすと考えている。




