多国間主義の恩恵と国際機関の使命 ― JBIC・米山泰揚氏のスピーチ (27/10/2025)

世界銀行日本代表の経験を踏まえ、日本・アジアの高度成長は多国間主義がもたらした良好な国際環境の恩恵であったと指摘。国際機関は歴史的苦難を繰り返さないという思いから形づくられ、日本は戦後復興や新幹線など多方面で恩恵を受けたと語った。

レポーター:井門孝紀。

なお、この会議のより詳細な内容はこちらからご覧ください。

発言全文

昨年の夏まで世界銀行の日本における代表を務めていたこともあり、本日お呼びいただいたものと感じている。感謝している。
本日は、歴史、世界経済、地政学にわたる幅広いお話をいただき、大変インスピレーションを得た。先生方がおっしゃったとおり、おそらく多国間主義の最大の受益国は、実現後の日本であったのだと思う。日本にとって、そして世界全体にとって優しい国際環境があったからこそ、急速な経済成長を遂げられたのだと考える。同様の点は、中国や韓国、インドの急速な成長にも当てはまる。
国際機関は、長年の経験やさまざまな思いに基づいて形づくられてきた。私が以前所属していた世界銀行も、もとはといえば1930年代の苦しみを二度と繰り返さないという思いから生まれた機関である。日本の戦後復興、新幹線など、多くの面で恩恵を受けてきた。

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